「コロナ怪事件」の真相!「吉村イソジン発言」の余波とクラスターデモの主張

 コロナと酷暑のダブルパンチに見舞われ、日本列島各地では異様な怪事件が次々発生している。問題発言、隠ぺい、クラスターテロ……何でもアリのおぞましいコロナハプニングを振り返ろう。

「ウソみたいな本当の話をさせていただきたい」

 8月4日の記者会見で大阪府の吉村洋文知事(45)はこう切り出すと、続けてイソジンなどの商品で知られるポビドンヨード成分を含むうがい薬で「コロナに打ち勝てる」と豪語。が、会見直後に買い占めや批判が殺到し、翌日には「予防薬でもなく治療薬でもありません」と釈明に追われてしまう。ネット上では「イソジン吉村」と呼ばれ、評価急落の吉村知事だが、真相を知る日本維新の会関係者はこう話す。

「実は維新に近い関係者から、吉村知事に対して『治療に使うある消毒用の薬剤にウイルスの殺菌能力があり、コロナにも効くのではないかと期待されているものがある』と連絡があったんです。それを聞いた吉村知事は、側近が調べた『確かに、イソジンに殺菌効果がある』というデータに飛びついてしまった。それですぐに会見を開いたのですが、実はウイルスに効くとされる薬品は市販されているものではなく医師が使っている薬剤で、一般では入手困難なものでした。つまり、聞き間違えがそのままトップにまで伝わってしまったようなんです」

 まさに伝言ゲームが思わぬ形で「誤爆」したという形なのだ。それだけではない。

「維新の松井一郎大阪市長(56)が小中学生向けに20万個バラまいたフェイスシールドも熱中症のおそれがあると、今やなかったことに。第一波の医療用防護服が不足していた際に募った大量の雨合羽と並んで、“三種の珍器”と揶揄されていますよ」(在阪記者)

 もっぱら維新内部では、イソジン発言はタブー扱い。吉村知事の本音としては、なかったことにしたいところだろう。

 同じく、なかったことにしたいのは、島根県松江市の立正大淞南高校で発生した、国内最大級のクラスター騒動だ。

 サッカー部の寮で集団感染が起きると、教員や野球部員などにも感染者が確認され、計100人以上に広がっている。サッカー部は7月下旬から大阪、鳥取、香川で試合をしていたこともわかり、県外への感染拡大が心配される中、思わぬ余波も。ネット事情に詳しいITライターはこう明かす。

「8月5日の学校のブログが物議を醸しています。県の代替大会で準優勝した野球部員をサッカー部の生徒らが出迎えた慰労会の様子が紹介されているのですが、生徒がマスクをせずに握手をしたり、メガホンで応援する写真が載っていました。学校側はすぐに記事を削除したのですが、まるで隠ぺいのような証拠隠しにネット上で批判が殺到。まとめサイトなどでブログ記事が拡散され、学校側は生徒の写真を無断掲載しないように注意を呼びかけています」

 学校側は保健所への連絡が遅れた理由について、「熱中症を疑ってしまった」と語っている。実は、全国各地で猛暑が続く中、同じような現象が起きていたのだ。医療ジャーナリストによれば、

「発熱や倦怠感、意識がもうろうとするといった症状は、新型コロナも熱中症も同じ。区別がつきづらく、医者でも見分けるのは難しい」

 3密の回避だけではなく、こまめな水分補給を心がけることも忘れずに。

 高校生がマスクをせずに絶叫エールを送る画像が問題になる一方、8月9日に渋谷駅のハチ公前では、マスクを着用しない「クラスターデモ」なるイベントが決行された。マスクなしの人が30人ほど集まり、「マスクなんて意味ない!」とコロナ対策へ抗議するのが目的だった。

「主催したのは、都知事選に出馬した国民主権党党首の平塚正幸氏。その時も選挙ポスターに『コロナはただの風邪』と主張していた泡沫候補です。今回のデモはすでに10回目だそうですが、危険なのは前日に動画サイトで山手線一周も予告していたこと。ノーマスク集団がジャックするとなればテロに近い行為ですが、デモ終了後に山手線に乗り込む動画がアップされているのです」(社会部記者)

 主張はかまわないが、公共の迷惑を考えてもらいたいものだ。

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