ジョイフル「大量閉店」報道、苦境の原因は2年前の“国会ヤジ騒動”だった!?

 6月8日、大手ファミリーレストランのジョイフルが、直営店の3割にあたる約200店舗を閉店するというニュースが各メディアによって報じられた。報道によれば、コロナウイルスによる4月の緊急事態宣言を受けて、最大300店舗以上を臨時休業にしており、5月中旬に全店営業を再開していたものの、他のファミレスチェーンと同様、苦戦を強いられていたようだ。

 ファミリーレストラン「ジョイフル」と聞いても、東日本生活圏の方はピンと来ないかもしれない。本社は大分県大分市にあり、店舗の大部分も九州圏内にある。しかし逆に、地盤となる九州地区では「ファミレスといえばジョイフル」と言われるほどにずば抜けた認知度を誇るチェーンである。

 このジョイフル「大量閉店」のニュースに、意外な遠因があるという説を耳にした。外食産業に詳しい関係者に話を聞いた。

「今回の大規模閉店ですが、直接的な引き金となったのはコロナ禍ですが、背景となるのは近年の経営悪化です。2019年8月に出された通期決算では、売上の減少が響いて過去10年間で初めて最終赤字決算となっています。また、企業のパワーの衰退は株価に表れるというのが定説ですが、ジョイフルの株価のピークは2017年末から2018年前期であり、2018年6月を境に下降期へと入っています。2018年には1200円台を推移していた株価が、緊急事態宣言が発令される前から900円台まで落ち込みを見せていました」

 2018年の6月にいったい何が起きたのか。そのきっかけのひとつと言われるのが、創業者の長男でジョイフルの元社長でもある自由民主党所属の穴見陽一衆議院議員の発言だという。

「衆院厚生労働委員会にて参考人として受動喫煙について意見を述べていた肺がん患者の男性に対して、『いい加減にしろ』などとヤジを飛ばして大問題となったのです。全国の飲食店で分煙化・禁煙化が進む流れの中でのことであり、ジョイフルの顔である穴見議員の発言は企業イメージをおおいに損ねたと言っても過言ではありません。穴見議員といえば、喫煙の権利保持を目的とした超党派の議員連盟『もくもく会』に籍を置いていましたが、いくらなんでも肺がんの患者にヤジを飛ばすなど言語道断。嫌煙家からはもちろん、愛煙家からも『こういう言動が注目を集めるから、きちんとルールを守っている愛煙家の肩身がせまくなる』と批判を受けたものです。今振り返ると、このヤジ騒動がまさに“蟻の一穴天下の破れ”となった感があります。吹かすのは煙草の煙だけにしておいた方がよかったかもしれませんね」(前出・関係者)

 今回の「大量閉店」のニュースが出ると、ジョイフルの公式サイトにはアクセスが集中したようで、《いったいどこが閉店になるんだ?知りたいけどなかなかつながらない》《近所のジョイフルだけは無事であってほしい》と、ネット上では身近な店舗の“安否”を気遣う声が多く見られた。ジョイフルの味を楽しみにしている常連客のためにも、再起に期待したい。

(オフィスキング)

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