史上もっとも熾烈な戦いとなった「M-1グランプリ2019」。エントリー数総5040組の頂点に立ったのは、吉本興業所属の「ミルクボーイ」。駒場孝&内海崇は向こう1年、オフなしで稼働することになるだろう。
ファイナリスト10組の中で異彩を放ったのは、伝統芸能と漫才を合体させた「すゑひろがりず」。結果こそ8位だったが、オリジナル性の高い“和風芸”はコンペティションの中に斬新な風を吹き込んだ。
すゑひろがりずのツッコミ担当で鼓を打つ南條庄助は、37歳でアルバイトをしながら妻を養う身。およそ3年前に結婚した。きっかけは、なんと中居正広だという。
「16年10月に、およそ13年も交際したOLとゴールインしました。売れていないことで長年結婚を躊躇していたんですが、『ナカイの窓』(日本テレビ系)に出演した時に背中を押され、中居をはじめゲストの前で、電話で『結婚してください』と公開プロポーズ。『はい』の返事をもらうと涙ぐみ、スタジオを感動の渦に巻き込みました」(芸能ライター)
大物芸能人がMCを務めるバラエティで、後輩芸人をプロポーズに導く例は結構ある。ダウンタウンの浜田雅功も、後輩の吉本芸人をゴールインさせている。
「ザ・パンチのパンチ浜崎です。18年3月にオンエアされた『浜ちゃんが!』(読売テレビ)で、浜崎はおよそ1年間付きあった彼女をステージに上げて、お客さんや浜田が見守る前で、『結婚してください』と求婚しました。彼女は差し出された手を握り返してOK。後日、入籍しました」(前出・芸能ライター)
ザ・パンチは「M-1グランプリ2008」のファイナリスト。戦績は、先のすゑひろがりずを下回る9位に終わった。ショックから翌年以降はエントリーしていない。
M-1は10年でいったん終了。その後釜を担うべく、フジテレビ主催で年間最強漫才師を決める「THE MANZAI」が始まった(11〜14年)。決勝に進める「認定漫才師」に13年&14年の2年連続で選出されたのが、「笑撃戦隊」。長身で塩顔イケメンの野村辰二は、「THE MANZAI」「ワタナベお笑いNO.1決定戦」の優勝で勢いに乗っていた16年、同棲していたものまね芸人・やしろ優に求婚している。ロンドンブーツ1号2号のバラエティ「金曜ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)の中で、公開プロポーズしたのだ。
安定した月収・将来が保障されないお笑いタレント。若手芸人が結婚に踏み切るために、先輩やテレビの力を借りるパターンが今後も増えそうだ。
(北村ともこ)